理事長所信

CHANGE

◆基本方針
・楽しめる活動に変わろう、変えよう。
・5 年間ビジョンの実践。
・地域での仲間づくり。

◆所信
 1957年に創立された笠岡青年会議所は、明るい豊かな社会の実現に向けて活動・運動を行い、65年もの歴史を紡いできました。先人達が我がまちのために脈々と伝統を受け継ぎ、次代に向けて明るい豊かな社会を目指し、常に変化ある運動を繰り広げてこられたからこそ今の笠岡青年会議所の歴史があります。新しい未来を創るには、歴史からの承継が重要です。私たちはその過去を知り、現在を生きていかなければなりません。そして、まだ見ぬ未来へ向けて取り組みを進めていく必要があります。

 戦後の日本が経済復興を目指した時代、高度経済成長期へと果たすべき役割も明白だった時代から現代社会を見ると、人間の個性や人格尊重、持続可能な社会づくりなど生活環境や個人の価値観の概念が大きく変化しています。2020年初頭から始まった新型コロナウイルス感染症による社会情勢の深刻な問題から、当たり前が当たり前でなくなり、新たな価値創造を迎える時代となりました。デジタル社会の導入として人と人が画面越しにコミュニケーションを取ることが当たり前になり、自動運転技術、AIなど先進的技術の発展に伴い、私たちの現実社会はスピード感を持って様変わりしようとしています。コロナ禍を過ごし、今なお振り回される現実もありますが、このような有事の時にこそできる活動を継続的に繰り広げ、新しい「運動」を創造することが私たちにとって成長と発展の機会になります。本年度は、先人達の積み上げてこられた想いを受け継ぎ、新たな価値創造をもって新しい一歩を踏み出します。

楽しめる活動に変わろう、変えよう。
 コミュニケーションの責任者は自分。人生の主人公も自分です。1日24時間という時間は誰にも等しく、平等に与えられているものです。その時間を何に使い、誰と、どのように使うかを自分で判断し、決断して行動に移していくことは、時間管理を行う上で重要なことです。

 私たちはその「限られた時間」の中で、笠岡青年会議所の活動・運動を通じて自己成長をしようとしています。まず、そのこと自体が尊いことだと自覚する必要があります。自らが率先して行動し、活動や運動を楽しみ、渉外活動にも主体的に取り組むことでJayceeとしての誇りを更に高め、自己成長を成し遂げられると思います。

 古典大学の中で「心ここに在らざれば、視れども見えず、聴けども聞こえず、食へどもその味を知らず。」という言葉があります。精神を集中していなければ何事を見ても道理はわからず、師の立派な教えを聴いても真実の意味を理解できない。おいしいものを食べても味わうことができない。という意味です。よく集中力が大切だと言われますが、だらだらとした態度でいくら長時間本に向かっていても学問は身につきません。これは青年会議所活動でも同じことが言えます。成果に繋げるには、「限られた時間」の中で集中した状態での組織運営、事業展開が求められています。現代の氾濫している情報の中から有用なものを選択できるかどうかも自分の心の置きどころ次第になるということです。

 また、私たち自身のブランディング戦略としては、有益なものとして選択されるような効果的な発信が重要で、潜在的な心に刺さるような魅力ある発信を心掛ける必要があります。今、目の前の現実にどう向かっていくか、志高く心を置くことが私たちの現実を変える方法であり、楽しむ方法だと思います。

5年間ビジョンの実践
 笠岡青年会議所65周年の節目に、来る70周年に向けて5年間ビジョンが制定されました。「ツキヌケロッ!!~JUMP TO THE NEXT~」をビジョンに掲げ、主体的な行動でひとの心を動かすリーダーを目指し、多様性を尊重し共存できる組織で、地元を愛し、未来への変化を今創る。そんな役目を担う私たちは明るく、謙虚に、どんな場面でもリーダーとしての自覚を持って行動していきましょう。

 人間はそもそも弱い生き物です。易きに流され楽をする。だからこそ、自覚とプライドを持って、継続的な習慣にもっていくことが必要です。無意識の行動が90%である人間の行動を上手く形成するには、意識的行動が大切であり、日常の振る舞いや言動を好転的に変えることでしかリーダーとしての自覚を養うことはできません。過去を振り返ってみてください。成果に繋がった実績には、必ずリーダーとしての心の変化と物質的変化があったはずです。有事により変化させられるのも事実ですが、私たちは変化の対応に追われるべきではありません。なぜなら、現実社会では自分にとって良い反応をしてもらえる場面ばかりではないからです。問題・課題に直面するとき、相手が悪い反応になった時に整然と高い志を持って自責の念で立ち向かい、突き抜けた先で物事を捉えることが必要です。

 私たち自身が地域の中で未来を担う存在として、地域の子どもたちが笑顔で健やかに育つ明るい未来を創るために、地域資源を活かした事業を展開していきます。今後は、行政はもとより地域の各種団体との交流も積極的に深めていき、枠にとらわれず今の世代にしかできない、今だからこそできることに多くの仲間と共に取り組むことが地元愛を増幅させ、愛あふれる地域へ向けて人が集まるまちになるのではないでしょうか。

地域の仲間づくり
 私たちの地域には多くの同志がいます。しかし、こんな時代にJCどころじゃない。そんな時間は取れないと耳にすることが多くあります。これだけのスピードで変化する時代に私たちは多くの「判断」を迫られる場面があります。私たち自身が日常生活とJC活動が乖離しているように感じることはないでしょうか。日常でその忙しさを備えているにも関わらず、日常生活とJC活動があまりにも乖離していて、乖離した中で更に判断するべきことを増やそうとする行動にはでられないように感じます。

 しかし、平等に与えられた1日の時間の中でリーダーとして重要な課題に背を向けられないはずです。そもそもリーダーとしての学び舎である青年会議所での活動は現実の日常生活とリンクするべきで、その糧を日常生活に活かすことで、自社はもとより地域社会に貢献していくことができるのではないでしょうか。直面している問題や課題に果敢に取り組むための糧となる活動を目指したいと思います。抱える諸問題を背景に、目指すべき最高の状態を掲げ、そのための習慣的活動に落とし込むこと。この掲げた旗で周りを導いていくことこそリーダーの仕事だと思います。まさに青年会議所での「運動」です。リーダーとは「運動」を起こすのです。関係各所を巻込み、多くの仲間の知識や知恵を存分に発揮し、大きなムーブメントとして皆をワクワクさせるのです。そんな人財の集団になることが最高の状態とします。


強い者が生き残るのではない。
変化に対応できるものが生き残るのでもない。
自ら「変化を創造」するものがチャンスを掴む。

率先した行動で CHANGE。